日本とドイツ、よく似た国と思われがちですが、決定的に違っていることがあります。それは現代日本が東京一極集中であるのに対し、ドイツは典型的な地方分散型国家であることです。
この違いが日本では長期の経済停滞、ドイツではたゆまぬ緩やかな経済成長につながっているのではないでしょうか。戦後日本がまるで日本昔話のウサギのように飛び出して、亀を笑ったにもかかわらず、ウサギのように失速し、堅実な亀に追い越されたのです。長寿の亀をたたえる文化を見失った日本。
ドイツが分散型国家であることを示します。失われた30年は、琵琶湖疎水に続く地方の活性化でしか乗り越えることができないと、考える人が増えることを期待しつつ。