NPO法人千年文化を考える会について
基本姿勢について
当会の基本理念をお読みいただければと思います。
当会は日本の伝統文化も踏まえて、また地域問題に取り組む中で、これからの持続社会を展望する考察を行ないそれを発信して行きます。
抽象的ですね。もう少し分かりやすくご説明しましょう。
現在、世界が混乱の中にあります。その中で当会は短期的な視点を超えて、長期的な視点を持つ思考法を確立できないかと考えています。その道はもちろんのこと人類滅亡に至る道ではなく、人類が持続的に将来にわたって存続し、多くの人が幸福を感じられる社会に至る道です。そのための大きな道筋を見つけることが出来れば、未来はどんなに明るくなるでしょう。世界はもちろん多様です。それぞれの地域が多様な文化を基に、脇道・寄り道は楽しみながらその目標に向かうことが出来るでしょう。
そんなこと言っても日々の暮らしが大変。持続社会や人類滅亡など考える余裕などない。多くの日本人がそう思われるかも知れません。でもちょっと考えてみてください。何故日本では日々の生活が大変になったのでしょう。それは日本経済が長期にわたって低迷してきたからに他なりません。前世紀末に経済が停滞し始めた日本。それ以来です。失われた30年とも言われていますね。コロナ渦はこの停滞の中の日本の余力をごっそりと抜いてしまいました。
当会は京都で活動を行います。何故京都か? それは長い歴史の積み重ねを、京都が持っているからです。歴史が浅い東京の現代の常識を持ってしては、長期的な視点を持つことは不可能であると考えられるからです。
現に日本は今経済的にも、政治的にも、低迷していると言わざるを得ません。この低迷を抜け出す道を今の東京に在住する政治家は分かりやすく示していますか? それどころか与野党共に裏金問題の攻防で明け暮れていたりしませんか? 納得いく展望を東京を発信源とするテレビで誰か示していますか? 政治をクリーンにと言うけれど、政治がクリーンだったら、失われた30年はなかったのでしょうか?
混乱した日本の今の政治で、選挙のたびに繰り返される議論をたどれば、そもそも何か不毛な議論をやっているように思います。
東京の人たちは現在の延長で物事を考えています。だから多様な問題に対して、それぞれの問題を解説する「専門家」を必要とします。でも「専門家」は全体の基本を考える視点を持ちません。それは哲学の貧困とも言える現象でしょう。
どうやら現代の延長で物事を考えれば、未来は見えてこないようです。逆に未来社会から考えるとどうなるでしょうか?
現代の延長で物事が考えられないなら、未来から物事を考えられるわけはない? そういう人がほとんどでしょう。 でも本当にそうでしょうか?
例えば五百年後の未来を考えてみましょう。核兵器を相変わらず脅しに使う国ー現代のロシアや北朝鮮のようにーは皆無になっているでしょう。仮にそんな国が残っているとすれば、それは人類の知恵のなさを証明するものですし、人類に知恵が無いなら、他の動物と比べて知恵があると自認してきた人類は、その偽の知恵で、数百年の後には消え去っているでしょう。核戦争をもてあそぶプーチンや金正恩が数世紀にわたって出現を続けるなら、人類はそのストレスに耐えきれず、どこかで破滅してしまうでしょう。
一方で20世紀を通じて世界の警察官であり続けたアメリカは、その勢いを失っているでしょう。おごれるもの久しからずです。
日本国憲法第九条は明らかに人類史上早すぎました。しかし五百年後の世界を考えれば、間違いなく第九条あるいはそれに類する条項を、世界の主要国の憲法では掲げているでしょう。それは核兵器非保有条項かも知れません。平和利用を含めて大量の原子核利用を制限する条項かも知れません。人類に知恵があるかないかは解りません。でも人類に知恵があるにしても、残念ながら無いにしても、一人あるいはごく限られた人が考えて、それで全国があるいは全世界が動くと考えるのは止めましょう。鉄腕アトムは生まれません。お茶の水博士は存在しないのです。
数百年の未来には、核兵器使用をもって脅すような、短い歴史しか持っていない国は消滅しているでしょう。 単なる人口減少で国は滅びません。もし確固たる歴史を踏まえた文化を持っていれば。
一方人類が存続していると考えれば明らかなこと。それは未来社会は産業革命以来続いた炭酸ガス排出を止め、持続可能となった社会でしょう。これは大きなヒントになるかも。世界中で現在脱炭素社会が模索されています。脱炭素を梃にすれば、何か見えてくるかも知れません。
日本が取るべき道
日本が炭酸ガス排出を止めた社会となるためには、明らかなことが一つあります。それは今日本が取るべき道は、地方創生による、日本再生への道です。そしてできる限りすみやかに、東京一極集中を脱するのです。いきなりそう言われても論理の飛躍だと思われるかも知れません。何故そうなのかは、このHPで順次解説をしていきますが、東京一極集中が日本に様々な問題を引き起こしているという現実を、特に東京ー首都圏の人たちは知るべきであるように思います。
東京にいる人たちは皆、一億総中流と言われた時代に中流を実感した自己の立ち位置の根本が崩れるのを恐れ、直視したくはないのです。しかし私には現代日本の問題の多くが、その問題発生の元をたどれば、ほとんどすべて東京一極集中にたどり着くように思います。
ただしその基をたどれば、戦後に行き着きますし、さらには明治に突き当たりますが。東京一極集中を問題視することは、日本の近代史をもう一度考え直すことに繋がります。
しかしそのような大局的な歴史の視点を持つためにも、東京一極集中の問題を明確にしておきましょう。
日本では多くの人が東京は経済の牽引力になっていると考えていると思いますが、残念ながらその思考法は極めて古い考えで、もはや日本ではその考え方は事実にそぐわないことは少し考えれば明らかです。それは失われた30年と言われている日本の低迷が端的に表しています。先進国でただ日本だけ極度の経済停滞が続いています。一方それに伴うように、先進国で日本だけ、地方の衰退が止まらず、東京へと人口が集中しているのです。ほとんど意識されてはいませんが、ただ一つの巨大都市に人口が集中する現象はまず日本だけだと思われます。それをこのHPで分析していきます。
前述のように21世紀になって急速に重要となってきた課題は、持続可能社会への道という課題です。今世紀の半ばまでに温暖化ガス排出をゼロにすると、主として先進国の間で合意が進みつつあります。日本でも安倍・菅・岸田政権で、2050年までに脱炭素を行うという主張がなされてきました。これって本当に出来るのでしょうか?
日本は民主主義国です。民主主義国であるなら、基本的なことで長期的なことは、皆が理解して居なければなりません。例えば原爆を使うことはもってのほかであることがその例に挙げられます。日本は原爆の想像を遙かに超える悲惨さを体験的に理解した国です。それを理論的に基本から理解するなら、原発推進が安易に語られることはないはずなのですが。
皮肉なことに自民党政権は、真実を語って来たのだろうかという疑念が、2024年の衆議院選挙で日本の庶民に共有されるようになりました。脱炭素のタイムスケジュールも、本当ではないかも。裏金問題に皆これほど注視するなら、もっと大きな嘘をしっかりと見抜く必要があります。裏金でお灸を据えたつもりになったら、失われた○○年を延長させることに、手を貸すだけに終わるかも知れません。
私は脱炭素の問題に、これまでの自民主導の日本政府と、それを支える一部大企業産業界が結託して行ってきた最大の嘘を見る思いを感じています。日本の今の方向では、どう考えても脱炭素など決して達成は出来ません。日本の技術力で新しい展望が開けると多くの人が期待を述べていますが、その様子はまるで「日本には神風が吹く」と大合唱した過去は、なるほどこうだったのかと思わせるものがあります。その結果が令和の特攻隊にならなければ良いのですが。
そんなことになったら、それこそ日本の為に特攻隊として身を捧げた英霊の人々、そしてそれを心底から支えたご家族達、それは長い歴史を誇る日本の名も無い庶民の方々であったわけですが、そのすべての方達に申し訳ないじゃないですか。
将来に続くかも知れない東京一極集中は、大自然の常態として当然分散する、多くの地方の再生可能エネルギーを、自然に反して東京に集中させることを意味します。エネルギーを集中させること自体が、莫大なエネルギーを消費させることであり、また人々の労力を無駄に消耗させることになります。結果日本経済を、今世紀半ばには徹底的に破壊することになるでしょう。集中させるというような馬鹿な話は、日本本来の文化が持つことではありませんでした。戦国時代にも短期的に兵力を集中させることはあったでしょうが、目的を達成したら、また分散させていたのじゃないでしょうか。兵力集中を続けることは、危機を招くことが誰にでも解っていたからです。戦国の歴史の常識でも、戦時は機敏に集中しても、戦が終われば速やかに分散の常態に戻っていると解ります。それが風林火山を生むのですね。
大都市一極集中は、現在でも日本の人々を疲弊させ、経済の発展を阻害していることを認識すべきです。エネルギーを再生可能なエネルギーに変えれば更に、余計な大都市集中は余計なエネルギー集中のための無駄を生み、人々を疲弊させ、経済を圧迫するようになるでしょう。現在緊急に始めなければならないこと、それは集中しすぎた東京の人的資源や社会資本すべてを分散させ、国のすべての地方を活性化することです。それが国力です。一極集中は国力になりません。ドイツは徹底した地方分散型の国家であることが、持続的な経済の発展を支え、2024年GDPで日本を抜き去る大きな要因となりました。
ドイツが地方分散型の都市であることを、ドイツ・オーストリアの六都市の中心部を比較した動画で見てみましょう。ウィーン(人口200万人)、ベルリン(人口360万人)、ボン(人口35万人)、ケルン(人口110万人)、ハイデルベルク(人口15万人)、グラーツ(人口30万人)の各都市の中心部の映像で、2024年夏の現状を表しています。下記をクリックしてご覧ください。それぞれの規模の地方が豊かに、そしてその結果ドイツ・オーストリアというドイツ語圏の地球上の一地域が、大きな国力を持って世界に貢献している様を見ることが出来ます。
都市の中心部を見比べてみようードイツオーストリア編
千年の古都ー京都
二十一世紀の最初の五分の一が過ぎました。文化庁が京都に移転しました。京都の一住民として、文化庁の皆様を歓迎すると同時に、明治維新以来の日本の大変革の始まりであると私は考えています。一世紀半前、明治維新を成功させるために、天皇が千年続いた伝統を離れ、東京に移住されました。京都の人達は、天皇はちょっと東京に行ってはるだけで、すぐ京都に戻ってきはるやろと、東京遷都とはいわず東京奠都と考えました。東京が首都であるとは、天皇も明治政府も明らかな宣言をしていません。
京都にあって日本のえもいわれぬ文化に触れ、そして遠く未来を考えたとき、現代日本で無意識に受け入れられている現在からみた未来の景色とは遠く離れた景色を、千年の古都京都は現代の日本人に見せてくれるような気がします。
ちょっと大げさですが・・・・。
話を戻しましょう。
千年文化を考える会は、千年以上続いた日本の文化をもとに、百年後数百年後の未来を考えてみようという趣旨で創立されました。え、そんな夢みたいな話には現実の意味はないでしょ。そう思われるかも・・・。でも人類は宇宙旅行を科学者が夢見初めて数百年。宇宙旅行を論理の力を用いて考えた最初の科学者は、ケプラーの法則で高校でも習うケプラーです。およそ四百年前の17世紀初めの人でした。それ以前西欧諸国では、月は天界の一員であり、したがって神様の場所であり、生きた人間が行く場所ではないと考えられていました。コペルニクスの太陽中心説(地動説)を基に天体の運動の研究を始めたケプラーにとって、月は地球をまわる天体として親近感を覚えたのでしょうね。一方日本人は、千年昔に月から来て月に帰るかぐや姫を、論理の力ではなく豊かなイメージを持って考えだしました。イマジネーションと論理。人の短い命と比べて悠久の時間と空間。数百年先を見通す夢を持ってもいいのでは?
21世紀初めの日本。数世紀後の日本人は、この日本の現在を何と呼ぶでしょうか? 五百年後の話です。考えるだけでも楽しい想像でしょう。
NPO法人千年文化を考える会は、千年規模の未来社会を皆で考える試みを行う会です。千年先のことなどわかるわけはないと思われるかも知れません。それはその通りです。しかし確実に言えることがあります。それは千年先の未来社会はもはや化石燃料を使ってはいないことです。そしてもう一つ確実なこと。日本は、京都は、これまで千年以上も優れた文化を世界との交流の中で育み、これからの千年も、同じ姿勢を保ちたいと京都の人達は、いや心ある日本人は心底から思っていることです。
脱炭素とは
会の代表小池康郎は物理学者ですが、特に3.11を契機に社会的なエネルギー問題を考えてきました。何故物理学者がエネルギー問題を考えるのかって? それはエネルギーは物理学上の概念だからです。そして現代日本で行われている議論は、簡単な物理法則すら無視して行われがちになっています。そのような議論は実現不可能なおとぎ話にしか過ぎないのですが。あえて書きます。日本の技術で脱炭素を成し遂げられるという合唱は、現代の大産業家の延命の為に「無知の民」の「無知」を利用するおとぎ話を数多く生んでいるのです。それを避けるには、無知で無くなるしか方法はありません。とはいっても中学生でも解る基本知識を身につけ、そして自分で考えるだけでいいのですが。
物理学は、エネルギーについて簡潔な、しかし最も重要でかつ信頼できる科学法則‐エネルギー保存則‐を明らかにしてきました。これは個々のメカニズムに寄らず、すべての自然現象、そして人工的な現象の根底に横たわる、簡潔な普遍法則なのです。そのエネルギー保存則を基にエネルギー問題を考えた結果、エネルギー保存則を背景とするエネルギーの本来の意味を多くの人が理解しない限り、現代社会の大問題であるエネルギー問題を解決し、持続社会に向かうことは不可能であると悟り、社会的に信頼できる形態としてNPO法人設立に到りました。科学的にも社会的にも、正しいと認識していただくためです。
現代社会は皆さんご存じのように、化石燃料を多量に使って成り立っている社会です。化石燃料の大量消費は、ヨーロッパの産業革命で始まりました。そして産業革命以来、社会は大きく変わりました。ユーラシア大陸の西にある一地方であったヨーロッパが強くなりました。最初は石炭が大量に利用され、石炭を使った社会が発達しました。大まかに言えば19世紀のことです。次に石油と大量の電気が使われ、石油と電気で便利な社会が誕生し、それが大きく成長を遂げました。20世紀のことです。
日本でも「脱炭素」が言われるように、化石燃料社会を続けることは出来ません。脱炭素とは、化石燃料を使わないことです。またそもそも化石燃料が千年後も大量に採掘できるとは考えられないことです。つまり千年後の社会は化石燃料に支えられる社会ではありません。これは確実に言えることです。しかし社会にはエネルギーが必要です。これは化石燃料を大量に消費している現代人すべてが、感じていることだと思います。化石燃料には頼れないが、やはり昔と比べて大量のエネルギーが必要である。そのエネルギーとは? これが現代人の理解すべき、最大の問題の一つです。そしてそれを享受し推進しうる文化とは?
その回答を得るためには、「エネルギーとは何か」という事から始めないといけないと思っています。「エネルギーって何だろう?」という問いから2011年に活動を開始したのが「千年文化を考える会」の前身です。そして千年後のエネルギー社会を考える為にも、千年の伝統を持つ日本文化が支えになると、徐々に気が付いてきました。そういうわけで、当会は千年後の未来社会を、エネルギーに対する理解を軸に考える会なのです。
エネルギー理解を基に社会を考えると、必然的に簡単な事実が浮かび上がってきます。それは化石燃料に頼った時代は終わりつつあるということです。何だ当たり前と思われるかも知れません。でもこの事実をしっかり直視しなければならないのです。炭素リサイクルなど、口にする人が絶えませんが、それは単にエネルギーに対する理解がないことを意味します。
化石燃料に頼った時代が終われば、再生可能エネルギー(自然エネルギー)に頼った時代が始まります。これは持続可能な時代です。持続可能な時代へ向けて我々は成長しなければならないのです。単純にソーラーパネルを導入すれば良いとか、何が一番効率が良い自然エネルギーですかなど聞いてくる人がおられますが、それは愚問です。そういう人にこそ、「エネルギーとは何か」という事から初めて貰いたいのです。そのための一助として当HPがあります。
再生可能エネルギーに頼る時代は、そのような姿勢からは決して生まれないでしょう。エネルギーを理解し、そして現代社会を考え、その結果現代社会は構造的に持続可能社会ではないと理解して初めて、再生可能エネルギーに頼る持続社会建設の入り口が見えるのです。このHP全体を読んで、少しずつでも好い理解して頂けば、素晴らしい未来が見え始めるでしょう。そうです。それが21世紀を生きる人類が目指すべき未来なのです。
問題ばかりで先が見通せない今現在何を行う?
ここ数年20世紀からの価値観が大きく揺らぎ崩れかけているように見えます。世界を萎縮させたパンデミック、世界を震撼させたプーチンのウクライナ侵攻、それに伴うエネルギー危機、あるいは安倍元首相の暗殺、明るみに出る統一教会と政治家達の癒着、さらには気候変動、方向を打ち出せない与野党。
これらの問題を考えたとき、21世紀が平穏な世紀と期待するのは、かなり無理があると考えた方が良いでしょう。そのような時代に何をすれば良いのでしょうか?
一つ一つの問題に適切に対応する努力は必要でしょう。例えばコロナでは各自がうまく対応するしかないと、日本人の多くは嫌でも知ることになりました。しかし今現在日本は世界一コロナが広がっている国の一つになっています。それでも幸いなことに死者は少なくすんでいます。意外なことに日本政府の対応は、医療関係者を初め、日本人多くが、世界に自慢できる対応を各時点で行ったことに助けられて、死者が少ない結果を導いたのであるとも考えられます。 刻々変わる状況を結果的にうまく乗り切ってきたと。
プーチンが引き起こしたエネルギー危機があります。しかし日本は幸いなことに、天然ガスの輸入はロシアからは8%。石炭や石油のロシアからの輸入はそれよりずっと少ないのです。ヨーロッパ諸国と比べれば、深刻さはずっと少ないでしょう。
それよりもエネルギー危機が起こりうると、多くの人が気が付いたこと。これは結果的に良かったことと私は思っています。私が東京にいた頃、エネルギー危機を真剣に考える東京の人に、ほとんど出会えませんでした。あの福島原発事故を受けたにもかかわらず。皆そのうち専門家が何とかしてくれると思っていたようです。化石燃料がつくりだした大都市東京を、再生可能エネルギーが支えてくれるに違いないと期待もされました。また専門家もそれに乗じて間違った幻想を振りまいていました。それも仕方ないかも知れません。古い20世紀社会をを支える大切な役割を東京全体で持っていて、それを分担することで東京の人達の、それなりに安定した生活が保障されているのですから。でもそれはどう考えても持続的ではないことに、気付いて欲しいと願っています。そして未来を担う子供達に、持続的でない古い考えを押しつけてはいけません。
エネルギー危機は起こり得るどころか、間違いなく将来起こります。何故なら化石燃料は有限で使ったら必ず無くなるのです。これに反するようなプロパガンダをエネルギー会社が行えば、その会社を信用してはいけません。しかしエネルギーに対する正しい理解を持ち始めた人は、如何にこの種の会社や組織が多いのかに気づかされて愕然とするに違いありません。化石燃料供給に対する本格的な危機がこのままの日本社会で起こったとき、その危機は現在の危機に比すべきもなく深刻になることは間違いありません。このままの日本社会は、化石燃料でしか支えられないのですから。
現在の危機の中でこそ、現実を直視しようではないですか? 20世紀社会はその役目を終えつつあります。20世紀社会は明らかに石油と大量の電気に支えられた時代でした。20世紀社会は根本的に持続可能な社会では無かったのです。持続的社会に向けて、社会を大きく変えていくべきなのです。東京一極集中状態からの離脱は、まず第一番に必要なことであると、じっくり考えれば解るでしょう。このHP等でそれを発信して行きます。
しかしそれに気付くことがない慌ただしい東京で、あらゆる事が決定される。この状態がこのまま続けば、地方どころではなく日本全体が、消滅の危機に陥るのではないか、そのような危機感を感じています。それはまさに日本の自殺です。
このHPでは何を目指すのか?
このホームページは、千年文化を考える会の目的”think, imagine, and create future on the basis of the solar energy “「エネルギー理解を通して未来社会を考え、想像し、そして創造する」を皆様と協力して活動をしていくために、作成されました。
会の活動は「エネルギーって何だろう」を考えることから原発事故後始まりました。そして毎年会の活動を総括する意味もあって、小冊子を五年間作成してきました。そのなかで徐々に見えてきたことがあります。それをこのホームページではご紹介します。内容は下にある四つの入り口からご覧下さい。四つはそれぞれが独立しており全く別々に見えるかも知れませんが、よく読んでいただければ一つの大きなイメージとして浮かび上がるでしょう。未来に向けた日本のいや世界の復興です。この四つの入り口は、会の考え方の四つの柱への入り口です。四つの柱にはそれぞれ主たるページが1ページ、その下に更に詳しい話題が数~数十ページずつで構成される予定です。全体をまず把握するために、四つの柱の主ページをまず一通りお読みになるのが解りやすくお勧めとなります。下の四つの図の下にそれぞれ文章がありますが、四つの門「考えよう」「学ぼう」のリンクを一つずつ訪問して頂くことで、四つの柱を読むことが出来ます。
とりあえず、ご自身が入りたいと思う門を開いてみて下さい。
エネルギーって何だろう?
「エネルギーって何だろう?」と、基本に立ってエネルギー問題を考えるために、原発事故の年に法政大学自然科学センターで始まったサイエンスカフェが、当会の起源です。エネルギーの基本は簡単です。是非こちらからどうぞ。
エネルギーと社会
現代社会は大量エネルギー消費社会です。そのエネルギーは主として大量の石油と電気であり、その特徴は集中・高密度です。エネルギーの性質は社会に反映します。歴史的に物事を考えることがお好きな人は、ここから最初に入っていくのも良いかもしれません。
琵琶湖疏水
日本に西欧近代の考えが導入された明治初期、長く繁栄した京都が衰退の危機に陥りました。その復興を任された北垣国道第三代京都府知事の解決策は、今の言葉に直せば、地域にある再生可能エネルギーで京都に産業革命を、でした。そして造られたのが琵琶湖疏水です。
LRT
再生可能エネルギーは新しい社会構造を求めます。地域分散型社会です。琵琶湖疏水を立案した北垣の伝統文化に立つ発想が、日本全体に散らばる多くの中小都市に求められます。そのような中小都市を復興しましょう。そのきっかけとして、LRTは最適です。
アフターコロナのプラットフォーム
このホームページでは、持続社会へ向けての考え方を発信して行きます。それは長期的なものになるでしょう。一方コロナがやっと明けかけている現在、人々はアフターコロナに向けて生活を続けなくてはいけません。
コロナで何が起こったか? 在宅勤務が増えました。巣ごもりで宅配が大きく増えました。地方移住も増えました。これは良いことです。地方分散型社会に移行しなければ、日本の長期的未来はないのですから。しかし東京(圏)に住んでいてすぐ移住できる人は少ないでしょう。大きな方向性が見えれば、今現在行うことの判断にも影響が出ます。貴方もすぐその大きな目標には手が届かないかも知れません。でも考え始めることはできます。
例えば将来の地方移住を考えるにしても、どこがいいかすぐには解らないかも知れません。それなら勉強しましょう。未来を考え楽しみながら。例えば旅に出るのです。そして自分が住みたいところを探すのです。地方は疲弊しています。住みたい町も疲弊しているかも知れません。応援しましょう。ふるさと納税によって。百年後、千年後に栄えている町は、東京ではなく貴方が見つけたその町です。一方地方都市に住んでいる人は、貴方の町が今以上に輝かなければ、日本の未来はないことを意識して、町を活性化させ、都会からの移住を勧めましょう。
このホームページは、少しずつ完成していきます。初めは一週間くらいで出来るつもりでした。しかしやってみると意外と時間がかかる。(誰ですかプーチンみたいだと思っている人は?)でもそれだけ価値あるHPにしたいと思っています。このページをブックマークして、時々訪れてください。この下にNews & Informationの欄がありますが、そこに新しいページが完成したら記録します。それを見たら是非新しいページをご訪問下さい。
また小池康郎のブログとして、南駄老ブログがあります。様々な関連する話題を折に触れて書いていきますから、合わせてお読みください。
南駄老 – えねるぎぃっ亭南駄老のブログ (ene-tei.blog)
このHPは会のご紹介を通して、皆様にエネルギーを通じて未来社会を考えて頂くことになります。広くエネルギーについての情報を皆様に知って貰うことが会の主要な目的で、そのために活動を致します。しかしどんな活動も資金が必要です。特にエネルギーについては、化石燃料などの大量消費で、潤沢に潤っている会社や組織が、資金にものをいわせて只で怪しげな情報を垂れ流しています。これに対抗して正しい情報を伝えるためには、多くの方の協賛とご協力が必要です。
News & Information
東京一極集中の日本と分散型国家ドイツ
東京一極集中の日本に対して、ドイツいやEU諸国は、すべての地域が特徴を持ち輝きやすい、地方分散型社会になっています。次のボタンを押してご覧ください。
琵琶湖疏水が計画された理由を新しいページで紹介します。
当会を応援するための、どなたにでもできる簡単な方法の一つも、ブログに載せておきました。次のリンクからご一読いただければ幸いです。
私たちの活動へのサポートのお願い – 南駄老 (ene-tei.blog)
NPO法人千年文化を考える会代表 小池康郎
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